【荒さの裏に隠された緻密な仕事】Never Mind the Bollocks – セックス・ピストルズ【ロックの教科書】

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もしロックが学校の義務教育になったら、絶対に入れなきゃいけないけど、絶対に入らない名盤(笑)

1990年代から音楽を聴く環境がCDになって、しばらくアナログで聴いてませんでした。

もし今、あなたがこの音源をアナログで聴ける環境にあるならば、絶対にアナログで聴き直す事をおススメします。(カセットテープでも可です〜)

その昔、ロックはお母さんたちが顔をしかめてしまう空気がありました。

この「NEVER MIND ~」、CDで聴いていると意外とサラって聴けちゃうんですよね。

でもアナログで聴いてみると、確かに「子供に聴かせたくなくなる感覚」になります。

アナログ、デジタルの話になると、だいたい高音質な作品が引き合いに出されます。

でも、デジタルで失われる物が何なのかを知るのに、この作品はもってこいだと思います。

あえてここで答えを書きません。

ご自身で是非体験してみてください(笑)

逆にデジタルになって見えてしまったことも沢山あります。

「社会の最下層の若者が、ヘタクソな演奏で爆音を奏でてる」みたいなイメージですが、いやあ、聴けば聴くほど「大人がバリバリ口を出している」のが分かります。

ギターアレンジも、ちゃんとセクション毎に弾き方、音の長さ、ダイナミクスが(ミックスの段階じゃなく)演奏の段階でコントロールされていることがわかります。

ドラムのパターンや鳴らし方もかなり詰められています。

「CD」で聴き込めば聴き込むほど、
「どうやったらロックがカッコ良く聴こえるか」のヒントが、まるで幕の内弁当の様に詰まってます。

ロックミュージックを「勉強したい人」は、絶対に聴きましょう。

でも、でもね。
この盤に関して言えば
「そんな聴き方、最高につまらない」です。

だから音楽の仕事をしたくないんだよな〜

って、大人になって、音楽の仕事をしてる自分がNEVER MIND ~をCDで聴いて、そして凄ーく悲しくなっちゃいます。

やっぱさ、家で大きい音でこのレコード聴いて、近所のババアたちに白い目で見られてってのが、この作品に対峙する正しい姿だと思います(ちょっと悲しいです)

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