開発者が語る、NUDE CABLEの本音の話。

nude cable/ヌードケーブル
最近では色々な所でNUDE CABLEのお話を伺うようになりました。
私からするとビックリするような先輩アーティストの方々にもご使用頂き、嬉しい反面、驚きも隠せません。
ご使用頂いております皆様、本当にありがとうございます。心より御礼申し上げます。
 
今日は、このヌードケーブルのお話を少し。
 
とりあえず「ちょっと変わった楽器用ケーブル」です。
ご使用頂いている方は当然分かっていらっしゃると思います。
これだけピッキングニュアンスの反応が鋭いケーブルもそんなに無いのではないでしょうか?
 
普通ですと「音が良くなる」という概念のもとに商品開発、生産、販売、ユーザー様ご購入という流れだと思います。
 
でも、ヌードケーブルは「音が良くなる」という概念よりも、
「現場での困ったポイントをケーブルのみで出来るだけ改善する」
という大きなテーマを主眼に開発、生産を繰り返して来ました。
そうしたら結果として「入力信号に忠実」なサウンドがオマケで付いてきた、そんな感じです。
 
一般発売までの手間は本当に大変でした。
一体何時間スタジオでジャムセッションしたり、数々のライブの現場に出向いてテストしたか、思い出すとゾッとします(笑)
 
ギターだけ、ベースだけで弾いていい音がしても、特定のスタジオだけでいい結果が出ても、それは全くの私だけの自己満足。
 
車だって発売前にいろんな条件でテストします。
高速サーキットでのスコアはイメージ付けの為です。
いろんな路面で、生活環境で試している筈です。
 
そうして出来たのがヌードケーブルなんです。
 
そしてその結果を安定して生産する為に考慮した工作の手間が、普通のケーブル3~4本分。
なのでどうしても現在の価格がギリギリです。
決して安くないのは知っていますが、このような事情である事をご考慮頂けましたら幸いです。
 
 
私たちのような3mで7000円を超えるシールドケーブルをご購入される方は、繋いだ瞬簡に「気持ちの良い倍音」や「強烈な押し出し感」などを求められているのかな、と思います。
 
でも私達が世に出したこのヌードケーブルは、その様な期待にお応えする事は難しいと感じております。
 
 
世界経済のグローバル化により、いろいろな物が結構なクオリティで、しかも低価格で手に入るようになりました。と、同時に真の意味でのプロフェッショナルの垣根が曖昧になってしまった事実も否めません。
 
私自身いろいろ心は揺れますが、音に関わる事で生きている以上、プロフェッョナルなアーティストの方々からご支持頂ける製品をアウトプットし続けるのも、もしかして「使命なのかな?」って最近思うようになりました。
 
今の形になるまで(見た目はほとんど変わりませんが)馬鹿みたいにトライ&エラーを繰り返しました。(ご協力頂きましたみなさん、本当に有難うございます。感謝しきれません!)
 
最近、Kirinji等でご活躍の田村玄一大先輩に「立派に職人さんだね」って言われて凄くイヤだったんですが、よくよく考えてみたらそんなトッププロの方に褒められるんだから感謝しないといけないなぁ、と、考え直しております(笑)
 
これからも「プロが選ぶ本物の道具」として、地道に細々作って参りますので、何卒よろしくお願い致します。
 
 
こちらAmazon様にインタヴューして頂いた記事も併せてご覧下さいませ。

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