今日はレスポールのような、ハムバッカーを2基搭載したギターのピックアップ調整について書いてみたいと思います。
大事なのは「トーンのバランス」と「ゲイン感」
判断の軸を「トーンのバランス」と「ゲイン感」に据えて作業を進めます。
まずはモニター環境を整えます。
作業は必ずクリーントーンで行ないます。
アンプの設定では以下の点に注意します
・マスターが低い状態では行なわない
・低音がスカスカにならないように音量を上げる
・コーン紙が動いていないような設定にしない
以上のバランスが捉えにくい場合は、軽くクランチした所からゲインやマスターを下げて行きます。
初めはJC-120で練習してみましょう。
慣れてくればピグノーズのような小型アンプでも出来るようになります。
まずは大きめのアンプから始めてみて下さい。
フロントピックアップの調整
・楽器のボリューム、トーンの設定は4つとも全開にします。
・ポールピースを気持ち低めに均等な感じに揃えます。
・高い弦から、繰り返し開放弦を鳴らしながら作業します。
・全体の高さを上下しながらバランスを取ります。
上げ過ぎると高音が潰れます。下げ過ぎると音がスカスカ、遠い感じになり、張りや艶がなくなります。
一度このNGな状態にセッティングして、体感してみるのもいいでしょう。
全体のバランスが取れたら、各ポールピースの音量を調整します。
まずは3,4弦のポールピースを上げて行きます。
コードを弾きながら、また開放弦をバラバラに鳴らしながら出来るだけ上げて行きます。
そこを基準に他弦のポールピースを調整して、音量バランスを整えます。
リアピックアップの調整
・各ポールピースは頭が少し出ている感じで均等に揃えます。
・フロントと同じように、高い弦から、繰り返し開放弦を鳴らしながら作業します。
・全体の高さを上下しながらバランスを取ります。
・ピックアップセレクターを切り替えながら、フロントピックアップと音量やゲイン感が揃うように調整します。
・全体のバランスが取れたら、各ポールピースの音量を調整します。
・1~3弦の音を、痛かったり、鼻をつまんだような感じにならないようにポールピースで調整します。
・4~6弦の音を、ブヨブヨにならないようにポールピースで調整します。
最後にセンターで鳴らします。
また実際に演奏してみて楽器本体のボリュームやトーンの追従性を確認します。
ここで違和感がなければ終了です。
JC-120の場合、内蔵コーラスなどの掛かりが綺麗になってビックリします!
歪み系ペダルのコード感が改善され、音を立体的に感じるでしょう。
以上、私のセッティング方法をご紹介致しました。
ただ、この方法は一例に過ぎません。
他にもたくさん、別の方法があるでしょう。
大事なのは方法論ではなく、
「トーンのバランス」と「ゲイン感」
です。
そこをきちんと整えれば、もっと演奏が自由になります。
もっとお知りになりたい方は、出張楽器整体の際にご用命くださいませ!
それでは、今日も皆さんの音楽が楽しくなりますように!
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