普段、何気なく使用しているであろう、皆さんもちろんご覧になったことがあるであろうこの醤油瓶、私、小さな時から「きれいだなー」って、ずっと思っておりました。
デザインされたのは榮久庵憲司様というデザイナー。
この瓶で発売されたのは1961年。
以来、50年を越えても古びる事無く、私たちの生活の中にひっそりと佇んでおります。
「キッコーマン、醤油瓶」で検索するといろいろ記事がありますので、是非ご覧になって下さい。
キャップの頭から注ぎ口の一番上に自然に繋がる曲線。
注ぎ口とその下部のデザイン的重量バランス。
ガラス上部のクビれまでの絶妙な曲線。
くびれを境とした上下の比率。
そして全体の優しさ、暖かさを感じさせるボトル下部のフォルム。
もちろん赤いキャップの色彩も「和」を感じさせる素晴らしいものです。
シンプル且つ美しいインダストリアルデザインって、本当に難しいんです。
(昔、ハイジュエリーのデザインをやってました。。。)
シンプルで美しいラインでデザインしても、営業サイドはなかなか理解してくれないことが多いんです(愚痴w)
販売サイドも「トークに困る」って言うしw
そうすると作る方も自信が無くなっちゃってガンガン迎合しちゃう。
最終的には纏まっても、それは一過性の商品でしかなくなるんです。
そのシーズンが終わると「過去のデザイン」。
泣きたくなります。
かと言って、独り善がりで作って、客観性の無い物でも困る。
(失敗した事多数有りw)
実際に手に取られるユーザーのシーンが想像できる、シンプルな美しさを身にまとったこのキッコーマンの醤油瓶、尊敬致します。
ああ、俺も死ぬまでにこんなデザイン、出来るかな?
(かなりハードル高いと思う。宝くじに当たるより難しいと思うw)
素晴らしいデザインは私たちの廻りに何気なく佇んでおります。
そんな素晴らしき物達に日々、触れる事が出来る事に感謝です。
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