早速ですが、昨日の記事は読んで頂けましたでしょうか?
【本八幡THE 3rd STAGE】ライブハウスは愛で溢れている。(前編)
本日は「実際にどんな作業をしたの?」というポイントについて書いてみます。
ディアンジェロのVOODOO
結構ハードル高いっしょw
先ずはSR用(PA用)スピーカーのチューニングから手をつけました。
左右に2段積み、合計4台設置されている、JBL SRX725の鳴りが今イチ揃っていなかったので、先ずはそこを改善です。
当初はスピーカーケーブルを全て交換する事も考えたのですが、いかんせん金銭的にも時間的にもコストが掛かり過ぎる。
おまけにエージングして落ち着くのに1ヶ月くらいかかる事を考えると、あんまり良いとは思えませんでした。
ということで、既存のスピーカーケーブルをNUDE CABLEのパーツと技術で改造&チューニングです。
先ずは全部同じ仕様でスタート。
この時点で解像度がアップしてまず爆笑。
15分くらい鳴らした頃、ケーブルのエージングとその場にいる人たちの耳も変わってきて、問題点を共有出来るようになりました。
まずは左右での音量感をパーツの量などで調整。
だいぶいい感じです。
その後、左右それぞれ縦に積んであるスピーカーを気合い満タンで調整です。
上のスピーカーに合わせて、下のスピーカーの低音の質感を少しずつタイトに調整して行きます。
で、だいたいビッタリと合いました!
パソコンで言えば、モニター画面の調整といったところです。
今日はこのSR用スピーカーの出音で全てを判断するので、時間をかけてバッチリ合わせました。
お次ぎに手を入れたのは電源周り。
D-Tune電源ケーブルを持ち込みましたので、とにかく交換祭りです。
メインのパワーアンプに留まらず、モニター用のパワーアンプやその他の機材も全部交換!
最終的にメインコンソール周りも含めて、結局20本位交換しました。
こちらも交換後、約20分くらいで突然音が変わり出しました。
低音の風が全然違います。
コントラバスのタッチがハッキリ見えます。
歌のモコモコが無くなりました。
ちょっとディアンジェロに飽きたので、お口直しに別の音源を。。。
ザ・パイレーツを爆音試聴会。
全員テンション上がりまくりw
流れでもちろんDr.Fellgoodに行きます。
仕事の手なんか止まる位、必然の流れです(笑)
とまあ、爆音で音楽を聴くという贅沢な休憩時間を挟みまして、今度はステージ中の調整です。
SRのキャビネット裏で各楽器の音が反射しますので、ここを調整しました。
クッションの量や位置等を何パターンも試しながら、スッキリと響き具合のいい所を探して行きました。
まあ、このポイントは実際にライブをして、何度か試してみないと分からないので、この日はあんまり追い込みすぎないように調整しました。
その次はステージ内、
演者に音を返すモニターの調整です。
(作業に夢中で写真を撮り忘れました涙)
ユニットを外し、まずは端子周りの清掃。
その後、吸音材を上手に使ってスピーカーそのものをイコライジングしました。
普段メインコントロール側のEQでカットしている帯域を、そもそもスピーカー本体でカットしちゃいました。
(でも電気的な改造は一切しません。)
足下の転がしが4つあったので、2個ずつ2ペア調整で作りました。
タイト寄りの組み合わせと、どっちかって言うと優しい感じ寄りの組み合わせ、
バンドさんによって使い分け出来ると、結構便利だったりします。
その後、メインコンソール側の電源も含めて、お店全体の鳴りもしっくりしてきました。
ここで初めに戻って、メインSRスピーカーのケーブル調整。
普通はここらで耳が疲れて、なんだかわからない感じになりますが、この日は別。
全員どんどん耳が鋭くなって逆に面倒でした(笑)
とまあ、こんな感じで全作業を終えましたが、実際に稼働させないと何とも言えません。
ということでこの日から約一ヶ月間、時間を見つけてはお邪魔してました。
アーティストさんからお話を聞いたり、お客さんの反応を観察したりは必須チェック。
ホームのPAエンジニアさんの時だけでなく、乗り込みのオペレーターさんの時も伺い、サードステージでのお仕事が以前より楽になったかお伺いしました。
その度に気付きがあれば本番後にちょっとづつ調整。
そんなことを繰り返して、なかなかいい感じになりました〜♪
サードステージらしい、元気一杯の速いサウンドが更にグレードアップ!
機材の入れ替えや交換等で怖いのは、キャラクターの変化です。
ラーメン屋さんの看板が変わっちゃった位変わる時もあるので、結構怖いんですよね。
なので、違和感を感じる調整にならないよう、サードステージの歴史に敬意を以て作業致しました。
とまあ、理屈とかは別にいいんです。
演者が演奏に集中出来て、PAさんがほとんどフェーダーしか操作しなくって完結できちゃう。
会場全体がハッピーになれば、それでいいんです。
と言う事で、これからも耳が疲れない爆音で、音楽を楽しんでくださいね☆
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